韓国ドラマ「三銃士」に登場する悲劇のプリンス「昭顕世子」の実像に迫る

韓国ドラマ「三銃士」を楽しむうえで知っておくとドラマが2倍面白くなるお役立ち情報を発信しています。

今回の記事では、三銃士のリーダー昭顕世子(ソヒョンセジャ)についてお話してみたいと思います。

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悲劇のプリンス・昭顕世子とは

昭顕世子(ソヒョンセジャ)は、李氏朝鮮王朝の第16代国王である仁祖(インジョ)の長男として将来を嘱望された王位継承者(皇太子)でした。

その後、悲劇的な死によってわずか33歳で生涯を終えた悲劇のプリンスだったのです。
(生年1612年2月、没年1645年5月)

ちなみにドラマ「三銃士」では、俳優のイ・ジヌク昭顕世子を演じています。

昭顕世子が生きた時代は、中国王朝・明の末期で、中国北東部を拠点とする女真族の首長ヌルハチが興した後金(後の清帝国)が勢力を強め明王朝を滅亡の危機に追い込んでいたころでした。

強まる後金(清)の圧力

1627年昭顕世子が11歳の時に丁卯の役が起こります。

ヌルハチの後継者ホンタイジが、3万の後金軍を率いて朝鮮に侵攻。首都漢城(ハニャン)は、あえなく陥落し、仁祖は江華島に逃亡します。

このときは、すぐに和議が提案され、後金を兄、朝鮮を弟とする盟約が結ばれて仁祖は危うく国難を逃れました。

昭顕世子の人生を変えた丙子胡乱の勃発

しかし、このあと明をあくまで宗主国として仰ぐべきという主張が王朝内で根強く残ったため、後金に対し十分な礼儀を尽くさなかった事を怒ったホンタイジが、再び朝鮮に侵攻するという事態に発展します。

これが、昭顕世子24歳のころに起こった丙子胡乱(1636年から1637年)で、国号を清と改めた後金が李氏朝鮮に侵攻・制圧した戦いですが、このとき逃げ惑う仁祖は捕らえられ、朝鮮の首都・漢陽(ハニャン、現在のソウル)の郊外にて三田渡の盟約が結ばれて戦争が終結します。

三田渡の盟約で、仁祖はホンタイジに対し「三跪九叩頭の礼(さんききゅうこうとうのれい)」をとり服従を誓ったと記録されています。

三田渡の盟約の時に作られた碑文「大清皇帝功徳碑」が現在も残されており、そこには満州語、モンゴル語、漢文の三か国語でその時の模様が記されています。

photo by: 三田渡碑

このとき、仁祖は清のホンタイジに対し、臣下の礼を尽くす事、王の長男と次男などを人質として清に送ることをはじめ、数々の屈辱的な条件を飲まされます。

昭顕世子、人質として瀋陽へ

三田渡の盟約により、昭顕世子世子嬪姜嬪、カンビン・・・ドラマではソ・ヒョンジン演じるユンソ)、弟の鳳林大君(ポンリムデグン、後の第17代王・孝宗らと共に清の首都・瀋陽に人質として送られます。

瀋陽では、朝鮮側の外交窓口として清国との折衝に当たったり、清の内部情報を朝鮮本国に送ったりと諜報活動にも活躍したようです。

人質とは言っても、実際は監視付きの緩やかな扱いだったようで、割と自由な行動が許されていたとも。

この逸話が、朝鮮と中国大陸を股にかけ悪を懲らしめ国を救うという「韓国版三銃士」の題材となったのでしょう。

昭顕世子の謎の死

その後、いくつかの誤解から、急速に仁祖との関係が悪くなっていきます。そして1645年に清から解放され、ほぼ10年ぶりに朝鮮へ帰還しますが、わずか2ヶ月後に謎の死を遂げています。

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昭顕世子の死の真相は不明ですが、彼の先進的な考えについて行けなかった仁祖の嫉妬や猜疑心、また昭顕世子に脅威を感じた勢力による毒殺ではなかったかとの説も一部で語られています。

事実、仁祖実録46巻にはそれらしき表現が見当たります。

「...其色有類中毒之人...」 (仁祖実録46巻)

また、彼の毒殺説の根拠として以下の2点が挙げられています。

  • すぐに弟の鳳林大君(ポンリムデグン、後の孝宗)が世子に冊封されていること、
  • 昭顕世子の後継者としては嫡子が世子になるのが筋ですが、告発により世子嬪の姜嬪(カンビン)が仁祖を呪ったとして死を賜ると子供は全員済州島に流刑され後継者が根絶えたこと

等が毒殺説の根拠となっているようです。

このあたりの逸話は、ドラマ「馬医」、「花たちの戦い~宮廷残酷史~」「推奴(チュノ)」でも語られています。

さて、

昭顕世子が見通した通り、清は1644年に明を滅ぼし北京に首都を移し、1912年に滅亡するまで、260年余にわたる繁栄を謳歌することになるのです。

パク・ダルヒャン回顧録・・・「三銃士」で昭顕世子が活躍した期間

韓国ドラマ「三銃士」で語られる昭顕世子の活躍は、三銃士の仲間パク・ダルヒャンが書いたといわれる「パク・ダルヒャン回顧録」をもとにしたという設定になっており、公式サイト等の記述では「1636年から、昭顕世子が窮地に立たされる1645年までの10年間」の記録です。

韓国ドラマ「三銃士」は、

  • 瀋陽に赴いた昭顕世子が清の実力を思い知り明を見限った結果として清との友好関係を築きつつ、
  • 西洋の優れた文明を取り入れて朝鮮の国力を強化しようとして、
  • その先見の明と英邁な王者としての資質を発揮しようとした矢先に、若くして命を落とした悲劇のプリンスだった。

このことを惜しんだドラマの制作陣が作り上げた「心躍る歴史ファンタジーアドベンチャー」なのです。

全話のあらすじ

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韓国ドラマ『三銃士』あらすじ一覧 1話~12話
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News! 韓国ドラマ『三銃士』の後継番組として『そして誰もいなくなった』(アガサ・クリスティー)が11月27日(日)夜9時から放送決定しました。⇒ あらすじ・キャスト・見どころ等…放送終了

三銃士(The three masketeers)公式サイトなど関連情報

韓国ドラマ、『三銃士』
波乱の人生を生きた昭顕世子(ソヒョンセジャ)とダルヒャン、ホ・スンポ、アン・ミンソら銃士たちが朝鮮半島と中国大陸を股にかけ国を守るために繰り広げる壮大な歴史アドベンチャー。

公式サイト

NHK公式サイト:三銃士 - NHK

tvN公式サイト:tvN(韓国語)

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